【 東京国際芸術祭 リージョナルシアターシリーズ 】 参加作品。
「皆さん、何から逃れてきたんでしょうね」
現実 と 虚構 が入り混じる劇中劇の要素が含まれた舞台。
公演の砂場の横にあるテントにこもり、台本を読み続けている女と
女に撤退してもらうよう、いきり立ち、直談判しに来た、役員の男。
女は台本を男の前で、読み始めます。
過去に上演した台本のようで、その当時の情景が展開されていきます。
しかし、次第に、男すらも、今おきていることは現在なのか過去なのか
虚構なのか分からなくなっていくのです。
抽象的で美しい台詞が耳に心地良かったのですが
内容をよく理解できないままに、終わってしまったというのが正直なところです。
(おおまかな、外枠だけは、残っているのですが・・・・)
特筆すべきは、細部まで至るその絶妙な色彩感覚でしょう。
舞台転換時に活用されているプリント柄の布をふくめ
割と派手な色が溢れるように目に飛び込んでくるのですが、
決して、うるさくないのです。
主宰であり、演出である池田さんの鋭いセンスが見えます。
劇作家でもあり役者でもある樋口美友喜さん。
「女子高に居たら相当モテるだろうな」と思わせる中性的な色気があります。
池田さんと二人でいたら、ゴールデンコンビだろうなあ。